株式会社 山形部品/小野 有咲 さん

株式会社山形部品。その社名から想像すると「機械部品のものづくりをやっている会社なのかな?」と思う人もいるでしょうが、実情はむしろそのイメージからずいぶん遠いところにある会社、とさえ言えるのかもしれません。自動車パーツの調達や卸売を事業の柱とする専門商社であり、さらに言えばそれにとどまることのない様々なサービスを提供する会社であり、そしてまたお客様に必要とされている新ビジネスをどんどん生み出しながら絶え間なく成長を続けている会社、なのです。
いま、同社は、山形県内にある10拠点、秋田県内の12拠点、そして宮城県内の2拠点をベースに、各地に点在する整備工場や板金工場や車両販売店さらにはガソリンスタンド、そしてその先にいるエンドユーザーのあらゆる要望に応えていくというビジネスマインドによって自動車のアフターマーケットを支えながら、東北という広大なフィールドでさらに活躍の場を広げようとしています。

さて、今回はそんな同社で働く小野有咲さんに、入社の経緯について、学生の皆さんへのアドバイスについて、お話を伺いました。

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東北芸術工科大学グラフィック学科卒業後、2020年4月入社した小野有咲さん。現在は総務課に所属している。

どんな就職活動をされたのか、教えてください。

小野さん:東北芸術工科大学のグラフィック学科に所属していたのですが、周りをみるとほとんどが関東のデザイン会社やWeb会社に就職する、という人たちばかりでした。そういう私も、就職活動解禁となった3月から「東京で就職しよう」という気持ちで活動し、志望していた会社から内定をもらうことができました。

ところが、いざ東京で働くことをリアルに想像したとき「あれ、自分はこのままでいいのかな。なんか違うかも…、山形を離れたなくないかも」っていう気持ちになってきたんです。私はもともとは酒田市の出身で、大学入学を機に山形市に暮らしたのですが、芸工大に通った4年間は私にとってとても楽しい時間でした。山形は県庁所在地だけど自然もたくさんあってゆったりしていて、すごく「ちょうどいい」まちでした。「そういうのがやっぱり好きなんだな、山形にずっといたいな」っていう気持ちに改めて気づきました。

それで、東京をやめて山形で就職先を見つけようとしたときにはすでに6月で、採用の募集をすでに終了していた企業も多かったのですが、山形部品は具体的な採用期間を設けておらず「いつでもウェルカム」みたいな感じの状態だったので、それにも興味が湧いてエントリーすることにしたんです。

大学のキャリアセンターに教えてもらって、山形部品には「芸工大の先輩がいっぱいいる」ことを知り、「未経験でも採用されて長く働いている先輩がいるなら、私でも働けるのかも」って思えたのが、山形部品を志望するひとつのきっかけになったと思います。



実際に未経験からはじめてみて、仕事はどうでしたか。入社からの日々をどんなふうに振り返りますか。

小野さん:今は総務課に所属し、お客様への請求や売掛金などを担当するチームで業務に取り組んでいます。学生のときには専門的にデザインを学んでいたので、経理や簿記のことは全くわからないところからのスタートでした。入社前はすごく不安でしたが、仕事は先輩から手取り足取りゆっくり丁寧に教えていただいた、という感じです。

車の知識もまるでありませんでしたが、業務に慣れていくうちに、いつの間にか聞き馴染みのなかった部品名もだいぶわかるようになってきましたね。

事務職なので、ずっとデスクワークだろうと思っていましたが、案外そうでもなく、商品や書類などの荷物を運ぶ力仕事もあったりして、予想とは違うそういうところも楽しく感じながら業務に取り組めていると思います。



学生の皆さんへのアドバイスをお願いします。

小野さん:私の場合、大学4年間で学んだことをフルに活かせる職業に就職したわけではないんですね。ですから、就職してからがスタート、という意識でした。でも、そんな私でも、たまに社内報をつくったりするときに、illustratorを使って編集したりとか、大学で学んだことがちゃんと職場で発揮できる場面もあったり、思いもしないところで学んだことが生きてきたりするんです。

社会に出てみるといろんなことがあって、いろんな経験をします。大学ではわからなかったようなことがいっぱいあるんですよね。だから、就職先が決まってOKじゃなくて、そこからがスタートなんだ、という気持ちでいることが大事なように思います。

昨年から、新卒採用にも携わるようになったので、学生の皆さんに会社説明するような機会も増えてきました。これから少しずつそういう活動も積み重ねていって、一人でも多くの後輩にこの会社に入社してもらえたらいいな、と思っています。

五味社長と。

Company Data 名称 株式会社山形部品
代表者 代表取締役 五味 健一
創業 昭和38年10月1日
  本社所在地 山形県山形市流通センター3丁目9-3
  グループ会社 株式会社オート情報システム
オートファーベン株式会社
株式会社双見商会
有限会社レガーロ
高楯自動車株式会社
Webサイト https://ypcp.co.jp/

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photo & video: Kaho Fuse, Suzuka Sato(strobelight)
text: Minoru Nasu(real local Yamagata

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